2009年 04月 14日
まだ夜が明けきらないうちに、でかける準備をします。 時間は朝の5時。急いで服を着替えて、顔を洗って、カメラの準備はオッケー?ゆっけぐるみも忘れずに。 ホテルのロビーにはまあちゃんが待っていてくれました。初日のアクシデント以来、私たちより絶対に先に来てくれています。 気球ツアーのスタッフを紹介してくれ、 「気球ツアーが終わってホテルに戻ってくるのは、8時半です。朝ご飯を食べて9時にロビーに来てください。気球はスバラシイです。ミーヤミーヤ!」 と手を振って去っていきました。 ミーヤミーヤはエジプトの言葉で、楽しいとか、最高という意味のようで、まあちゃん的には「楽しんでますか?最高ですか?ミーヤミーヤ?」という感じでよく使っていました。 他に覚えたエジプトの言葉は、 サワサワ・・・一緒に シュクラン・・・ありがとう ヘルワアウィ・・・すごくいい アッサラームアレイコム・・・こんにちは(ハローと同じくらい多用。恐い顔のおじさんも笑顔になってくれます) などなど。馴染みがないので、とっても難しかったです。 さて、気球の話にもどります。 迎えのワゴンにはすでに10人ほどの方々が乗っていました。いろいろなホテルをまわってお客さんをピックアップして、気球乗り場へと向かうのです。 まずは船付き場から船に乗り、対岸に渡ります。 朝日が昇ってきました。 船の中では、体重を申告!?「正直に書いてくださいねえ。」とスタッフ。 対岸に着いて、またワゴンに乗り、気球乗り場へ向かいます。 ところがです。なかなかたどり着かない。対向車とすれ違うのがやっとの細い路地を抜け、 こんな可愛いおうちの前を過ぎ、 やっと気球の姿を発見。 こんな風に、突然、間近に見えたりもします。 もうすぐ?と思いきや、今度は畑の真ん中の道を行ったり来たり。 ロバが通ったり。 1時間くらい走って、最終的にワゴンが止まったのは、牛さんたちの隣。 どうみても畑の真ん中に私たちが乗る気球がありました。 なぜこんなところから? そのわけは、気球の行方は風まかせ、パイロットも方向はコントロールできないので、1回目のフライトの着地点が次の乗り場になるというわけです。その気球を探すために、道を行ったり来たり。 私たちが乗る気球はこの日2回目のフライトだったのですね。 畑のあぜみちを進み、気球へ・・・ 気球は近くで見るとすごく大きい。16人乗りのゴンドラの真ん中にパイロットとアシスタントが乗り、4つの角に4人ずつ、お姫様だっこで乗せてもらいます。 バーナーが燃えるゴーッという音と、顔に当たる熱風。いよいよ離陸です。 カメラマンが見送ってくれます。 すーっと浮かぶゴンドラ。生まれて初めての感覚です。音もなく、揺れもなく、すーっと。 みるみるうちに地面が遠くになっていきます。 空から見るルクソール。水路の両側が畑、そしてそのとなりに住居。 そして、あとは無限に広がる砂漠。。。 ふうわりと風に漂い、空からの景色を楽しみます。バーナーのゴーッという音が時折する以外は、まったくの無音。 静かな、静かな、空の世界。 少し高度が下がってきました。 エジプトのおうち。ところどころ、パステルカラーに塗られているのが可愛い。 真上から見たところです。 こんな間近に。 農作業している人たちが、「ここに折りろーっ」と下から呼んでます。 私たちを乗せてきてくれたワゴンの姿も見えてきました。 どこに着陸?ドキドキします。 ざざーっと草をかきわけて、見事に道のど真ん中に着陸しました!すごい迫力。 自然と拍手が起きました。パイロットさん、かっこいい! 着陸と同時におじさんたちが手際よくバルーンをたたんでいきます。 こどもたちも集まってきました。ゆっけぐるみが狙われています。 右側の男の子、しっかり目ばりが入ったファラオ顔っ! 他の男の子が犬を連れてきて、見せてくれました。だから、ゆっけぐるみをちょーだい!と言っています。 気球は、生まれて初めてのすばらしい体験でした。他のどんな乗り物よりも素敵。気球に乗れる機会があったら、これからも絶対乗ります! 船で対岸へ戻り、ホテルへ。 まだ朝の8時半。1日はこれからです。 朝食を食べたら、まあちゃんとデンデラの『ハトホル神殿』へ向かいます。 ルクソールから北へナイル川沿いに車で1時間ほど行ったところに、デンデラという町があります。この町で有名な遺跡が『ハトホル神殿』です。ルクソールのハトシェプスト葬祭殿にも祀られていた、愛の女神ハトホルを信仰の中心とした神殿です。作られたのは古代エジプト最後のプトレマイオス朝末期頃。紀元前100年頃でしょうか。今に残る遺跡の中では、もっとも保存状態が良く、天井や柱などがほぼ完璧な形で残されている、とても美しい神殿です。 天井から差し込む光。 彩色された色も鮮やかに残っています。 これは天空の女神ヌト。毎日夕方に太陽を飲み込み、翌朝産み落とす様子が描かれています。 レリーフはぽっこり浮き出た形。 壁画にゆっけぐるみも描かれていた!? 2階天井にあった星座(黄道十二宮)を表した美しいレリーフ。 ゆっけぐるみと一緒に神殿内をくまなく捜索! そして南側の外壁には。クレオパトラとその息子カエサリオンの有名なレリーフ。 ハトホル神殿は屋根があるので、中は薄暗く幻想的な雰囲気です。天井の明かりとりの窓から差し込む光、それが作り出す柱やレリーフの陰影がとても美しい神殿でした。 帰りの駐車場には、なぜかびしょ濡れのわんちゃん。暑いから水浴びでもしてきたのでしょうか。 ルクソールに戻り、昼食です。今日は北アフリカでよく食べられているというタジンという土鍋料理。具材はいろいろあるようですが、私たちのメニューはお肉でした。トマトベースで少しスパイシー。土鍋なのでいつまでもグツグツの熱々です。 これから夕方までは自由行動です。エジプトの雰囲気にも慣れてきたし、どこへ行くにもまあちゃんと一緒で通訳してもらっていては旅の醍醐味が味わえない!ということで、ホテルに戻る途中で車を降り、ルクソール博物館へ行くことにしました。受付でチケットを買おうと思ったら、残念ながら今日は休館日。 まあちゃん「ホテルニ、モドリマショウ。」 わたし「町を少しぶらぶらして、タクシーで戻るよ。」 まあちゃん「タクシーワ、ホテルマデ4ドルデス。ダイジョブデスカ?」 わたし「大丈夫、大丈夫。あの辺のお店とかも見てみたいし。」 まあちゃん「アノオミセワ、タカイデス。アブナイデス。ユウガタ、マーケットイキマス。ホントニダイジョブデスカ?タクシーワ4ドルデス。ホントニ、キヲツケテクダサイネ。」 と車に向かうまあちゃん。でも途中で引き返してきて、 「ヤッパリ、イッショニイキマス。シンパイデス。」 いい人です、まあちゃん。 でもほんとに大丈夫だったし、自分たちだけで街を歩いてみたかったのに。。。いつもはツアーじゃなく、フリーで旅行することが多いので、慣れてるし。 ということで、結局、まあちゃんと3人で10分位ぶらぶらしただけで、ホテルに戻ることになりました。 念願の!?タクシーにも乗りました。この距離で4ドルは高いんじゃないかなあ。きっと観光客向けスペシャル料金です。 ホテルに戻り、プールへ。 プールサイドは、本を読んだり、カクテルを飲んだり、思い思いに過ごしている人でいっぱいでした。ナイル川沿いに空いているデッキチェアを見つけて、ボーイさんに黄色と白の太いボーダー柄のバスタオル(可愛い!)を敷いてもらい、のんびりお昼寝。 川風が心地よく吹いています。キラキラ光る水面、行き交うファルーカ(帆掛け船)、鳥の鳴き声。とってもリラックスした時間を過ごせました。(プールは深そうだったので、入らず。泳げないから…) 夕方、少し涼しくなり、過ごしやすくなったルクソールの街を馬車に乗って散策しました。 ホテルの前に、私たちが乗る馬車が。気球に次ぎ、馬車に乗るのも、初めてです。 装飾がいっぱいついてます。エジプト人は装飾好き?車も家も、カラフルなデコレーションが多いのです。 ゆっけ乗車! 馬さん、よろしく! まあちゃんが馬車の持ち主と交渉中? なんだかとても親しそうに話をしています。言葉がわからないので、どんな会話をしているのかはわかりませんが、この馬車の運転手さん以外でも、会う人、会う人、親しげに会話をしているので、あとで「友達?」って聞いてみると初対面の人だった、ということも多く、エジプト人ってなんておしゃべり好きでフレンドリーな人種なんだろうって感じました。 カイロのカフェでシーシャしていたときのこと。 すぐ近くでけんかが始まりました。はいている靴を脱いで投げつけたり、すごい剣幕で怒っています。でもけんかの相手は見えません。まわりにいた何人もの人たちがけんかの当事者を引き離して、仲裁に入ったからです。少し年配の人が、ふたりの間を行ったり来たりして、お互いの言い分を聞いているようでした。 エジプトにいる間、街中でこのような光景をよくみかけました。いつもたくさんの野次馬。でも遠巻きに見ているのではなく、みんな仲裁に入ろうとしているみたい。どうやら、けんかの勝敗は、自分の言い分を主張して周りの野次馬を味方につけた方が勝ち!?のようなのです。 おしゃべり好きで、フレンドリーで、冗談が大好きで、おせっかいな、愛すべきエジプト人。 たった10日間だけの限られた時間で出会ったエジプト人に対して、私が抱いた印象です。 その愛すべきエジプト人のひとり。 ルクソールの町並みです。女性たちの服装。頭に巻いているスカーフも服装も、ひとりひとりこだわってっていておしゃれなのです。 ルクソール駅。 遊園地? 建物の門扉。 がんばるロバちゃん。 何屋さんだろう。 市場の路地。 カフェ。 マーケットの入り口で、なにやら大騒ぎ。 みんな笑顔、の、ワケは。 結婚式だったのです。ずらーっと連なる車の列。 親族を大事にするお国柄なので、結婚式は一大イベントだそうです。何百人もの人を招待しなくてはいけないので大変なんですって。女性陣は車に乗っています。 マーケットには、いろんなお店がありました。 ここは布屋さん。カラフルな花柄が多かったです。 スパイス屋さん。 カフェで休憩。あまーいシャイ(紅茶)を注文しました。 これから、昨日のお昼間に訪れたカルナック神殿の音と光のショーを見に行くのです。あの美しい神殿がライトアップされた姿。想像するだけで鳥肌が立つほど興奮します。 夜のカルナック神殿です。ライトアップされた羊頭のスフィンクスたちの間を抜け、第一塔門へ向かいます。 カルナック神殿の音と光のショーは、神殿をスクリーンにして映し出される映像を見ながら、真っ暗な神殿の中を歩いて進んで行きます。ファラオが語り、神官たちの祈りの声が響き渡ります。壮大な歴史物語の中に迷い込んだような演出。 大列柱室。昼間とは違う幻想的な空間。 大列柱室の先のオベリスク。 さらに奥へ進みます。 クライマックスは聖なる池のそばに作られた観覧席より鑑賞します。神殿に投影された映像が池の水に反射して、さらに幻想的な雰囲気が増します。神殿が石造りだからなのか、音が反響して音響も素晴らしいのです。 帰り道。 ちなみにこの日は日本語でのショーで、観客も20人ほどしかいなかったので、誰にも邪魔されることなく静かな夜の神殿を堪能することができました。 ふと入り口を見ると、第2部の開演を待つ人たちがたくさん!第1部でよかった。 そして夜ご飯。和食だったのですが、、、、、和食? 気球にはじまり、カルナックの夜のショーまで。 長い、長い、1日。 ベッドに入り目を閉じても、今日見た風景が蘇ってきてとても満ち足りた気分。 昨年の誕生日に、前世占いをしてもらったのですが、2650年前頃エジプトにいたらしいです。そんなことも関係しているのでしょうか。。。 明日は朝から飛行機で移動。ナイル川をさらに南下して、アスワンに向かいます。 1日目 カイロ着!? は こちらから 2日目 美しいアレキサンドリア は こちらから 3日目 ピラミッド三昧 は こちらから 4日目 ファラオたちが眠る王家の谷へ は こちらから 5日目 エジプトの空~気球に乗る は こちらから #
by dogstreet-mario
| 2009-04-14 23:00
| 5日目 気球に乗る
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